神戸:子どもたちの旅立ちの地

ウラジオストクから日本に救出されたシベリア孤児の道のりを辿るシリーズ。
前号では大阪を紹介しましたが、この地で過ごした子どもたちが日本を発つ際に訪れたのが神戸でした。
そこで第4弾では、子どもたちにとって別れの場所となった神戸を紹介します。

神戸は兵庫県の県庁所在地であり、日本の10大都市の1つでもあります。
海と六甲山脈に挟まれた、魅力的な都市であると言えるでしょう。

神戸港

神戸は何世紀にもわたり、日本の重要な港町であり続けています。
神戸港は横浜港、長崎港、函館港、新潟港と並んで、19世紀に開港されました。
大阪で療養したシベリア孤児たちは神戸から出航し、ロンドンを経由して祖国ポーランドへと帰りました。

 

 

在神戸ポーランド共和国名誉領事館

同領事館は、近畿地方(兵庫、大阪、京都、奈良、滋賀、三重、和歌山)在住のポーランド人をサポートしています。
また、両国の文化交流促進のためにポーランド語とポーランドの文化を教える授業を開催しています。

 

阪神・淡路大震災

1995年1月17日午前5時46分に発生した、兵庫県淡路島北部を震源とする都市直下型地震とその余震による災害。
地震の規模を表すマグニチュードは7.3、観測史上初の震度7を記録しました。
死者6,434人、住宅被害は約64万棟に及び、当時としては戦後最大規模の地震災害でした。

震災が発生した年の夏休み、遠く離れたポーランドに被災児童30人が招かれました。
さらに翌年も、前年とは別の被災児童30人が温かい歓迎を受けました。

震災の75年前に日本が行ったポーランド孤児救済に対する恩返しとして、
渡航・滞在費用はすべて、ポーランドの個人、企業、滞在先の市行政などが負担してくださいました。

1996年の2度目の招待では、高齢となった元ポーランド孤児4人が駆けつけ、
被災児童1人1人に心からの励ましの言葉と、平和の象徴である一輪のバラの花を贈りました。
※詳細は、こちらの記事をご覧ください。「絆の架け橋 ― 夏休み in ポーランド」

「人道」の絆は世代を超え、2つの国を結びつけています。

参考:
https://www.japan-guide.com/e/e2159.html
http://kobe-polmeiyo.com/news180531.html
http://www.kobe-polmeiyo.com/info.html
https://www.city.kobe.lg.jp/z/kowankyoku/kurashi/access/harbor/index.html
https://www.dri.ne.jp/access