シベリア孤児帰国100年記念式典

2023年9月26日、数年越しに「シベリア孤児帰国100年記念式典」がワルシャワで開催されました。シベリア孤児の子孫たち32家族(総勢131名の子孫)、日本・ポーランド交流の歴史や福田会に関わるすべての個人・団体が招待されました。式典には、ポーランドと日本から合計420人が招待されました。

 

式典は二部制で、シンポジウム(シベリア孤児の子孫の方々向け)と記念式典(すべての関係者向け)でした。

すべてのご来場者には、福田会が製作したピンバッジが贈られました。ピンバッチのデザインは、ヴロツワフ美術大学の才能あるアーティスト、ヴィクトリア・コステルスカ氏によってデザインされた、切手のデザインです。
(切手デザインに関する詳細は、こちらをご覧ください) 

会場ホワイエでは、すべてのコンクール参加デザインの展示を行いました。
さらに、会場内では、シベリア孤児の歴史を知るパネル巡回展(ポーランド開催)で使用しているパネルの展示も行いました。

15:30 シンポジウム:さくらの会の開会

シンポジウムのはじめには、福田会理事長の太田孝昭がご挨拶を述べました。

 

「今後も皆様と一緒にこの歴史を語り継いでいくため、定期的にお集まりいただく機会を設けたいと思っています。 本日の会を「さくらの会」と名付けさせていただき、これからも孤児の子孫の皆様が集まる際は「さくらの会」という名称を使いたいと思いますがよろしいでしょうか?」
Takaaki Ota
Prezes Ośrodka Fukudenkai

お集まりいただいた子孫の皆様のご紹介

続いて、ポーランド各地のみならず、アメリカ、フランス、カナダなどからお集まりいただいたシベリア孤児子孫の皆様を紹介しました。

出席者全員の紹介が、その後の子孫の皆様同士の交流のきっかけとなり、会場は涙と興奮、そして喜びに満ちた思い出話で満ちあふれていました。

シベリア孤児に関する2つの講演

シベリア孤児の歴史を研究している歴史学者、ヴィエスワフ・タイス教授と松本照男氏による講演が行われました。お二人は長年にわたりポーランドにおけるシベリア孤児史研究を牽引してきた第一人者であり、福田会にも長い間アドバイスやサポートをいただいています。

福田会の活動紹介

投影資料を用いた、簡単な活動紹介が行われました。

 

「本日お集まりのシベリア孤児子孫の皆様は、私たちに直接連絡をくださったり、シベリア孤児のウェブサイトからお問い合わせいただき、このようにご縁を持つことができました。今後も、私たちと皆様との繋がり、そして孤児子孫の皆様どうしでの繋がりを維持していき、孤児の史実についてともに次の世代へと引き継いでいきたいと考えています。」

「今後のイベントについては、2024年に再度シベリア孤児子孫の皆様との親睦会を計画しております。
詳細はまた、メールなどを通じてお知らせいたします。皆様、また来年「さくらの会」でお会いしましょう。」

プレゼンテーション資料は、こちらからお読みいただけます。

終わりのご挨拶

最後に、2008年~2012年まで駐日ポーランド大使を務めたヤドヴィガ・ロドヴィッチ=チェホフスカ氏から、終わりのご挨拶をいただきました。

「シベリア孤児子孫の皆様の素晴らしい再会の機会、彼らの家族を探す努力をおこなったこと、連絡を取り合ってくださったこと、連帯してくださった福田会に、心から感謝します。連帯の遺伝子が私たちの中に存在し続け、未来の世代に受け継がれていきますように願っています!」

17:30 記念撮影

シベリア孤児の子孫、福田会関係者、その他ゲストの皆様といったさくらの会に参加したすべての方々とお写真を撮影しました。

18:00 シベリア孤児帰国100年記念式典の開会

すべてのご関係者様にご列席賜り、Marta Karsz-Ashida氏の司会進行にて執り行われました。

ポーランド大統領夫人 アガタ・コウンハウゼル=ドゥダ様
駐ポーランド日本国大使館より 宮島昭夫特命全権大使
日本ポーランド友好議員連盟 仁木博文衆議院議員
ポーランド政府より、大統領府副大臣 ヴォイチェフ・コラルスキ様

ポーランド開発銀行総裁・ ベアタ・ダシンスカ=ムジチュカ様

2025年万博政府副代表 エリザ・クロノフスカ=シヴァク様

State of Poland代表 ヴウォジミエシュ・ドラ様

ポーランド開発銀行、State of Polandはポーランド国内外でリンゴの植樹イベントを展開しており、来月には日本の敦賀港周辺と福田会にてシベリア孤児帰還を記念した植樹を行う予定です。また、2025年の大阪万博に向けて関西地方での植樹も計画されています。

ビャウィストク市長 タデウシュ・トゥルスコラフスキ様

ビャウィストクからは多くのポーランド人がシベリアに移送されており、シベリア孤児の中にもビャウィストクにルーツのある方がいたとされています。

松本照男様、ヴィエスワフ・タイス教授

松本様、タイス教授は長年ポーランドにてシベリア孤児研究の第一人者で、長らく多くのご助言・ご支援をいただいています。

ワルシャワ大学日本学科 エヴァ・パワシュ=ルトコフスカ教授

ルトコフスカ教授のご専門は日本ポーランド関係史で、日頃大変お世話になっております。

日本美術技術博物館マンガ館館長 カタジナ・ノヴァク様

元駐日ポーランド大使 ヤドヴィガ・ロドヴィッチ=チェホフスカ様

元駐日ポーランド大使 ヤツェク・イズィドルチク様

ヴェイヘロヴォ郡長 ガブリエラ・リシウス様

日本を経由してポーランドに帰国した子どもたちの多くは、帰国後にヴェイヘロヴォの施設で過ごしており、シベリア孤児とゆかりのある街です。

ポーランド孤児救済委員会副会長のユゼフ・ヤクブキェヴィチ氏のご息女、イレナ・ヤクブキェヴィチ様

ポーランド日本商工会会長 柿沼純平様

ポーランド日本人会会長 村瀬拓基様   

ポーランド・日本国歌演奏

ポーランド共和国国歌の演奏は、トロンボーン奏者のピョートル・ヴァヴレニュク氏、日本国国歌の演奏は尺八奏者の入江要介氏が務めました。

歓迎のご挨拶

今年2023年は、孤児たちの最後の一団がポーランドへ帰国してから100年の記念の年となります。 本日、「シベリア孤児帰国100年」として記念式典を開催し、両国の皆様とともに盛大にお祝いできますことを大変嬉しく思っております。
Takaaki Ota
Prezes ośrodka Fukudenkai

太田理事長はこのほか、24日にクラクフのマンガ館に設置された陶板レリーフについても言及しました。レリーフについては、こちらから詳細をお読みいただけます。

社会福祉法人福田会後援会長 安倍昭恵のご挨拶

ポーランドの方々はとてもあたたかく迎えて下さり、日本人と似たような気質もあるように感じ、とても親近感を覚えて、大好きな国となりました。
Akie Abe
Przewodniczący Honorowego Komitetu Fukudenkai / żona byłego premiera Japonii

アガタ・コウンハウゼル=ドゥダ大統領夫人ご挨拶

ここにお集まりのシベリア孤児の子孫、そのご家族に敬意を表します。皆さんは、世代から世代へと受け継がれてきた歴史の語り手です。シベリア孤児の運命は、地理的な距離や文化の違い、困難な状況も、思いやりの心や対人関係の強さ、共感、優しさに比べれば、何でもないのだという事実を、見事に物語っています。
Agata Kornhauser-Duda
Pierwsza Dama RP

宮島昭夫駐ポーランド日本国大使ご挨拶

スピーチの中で宮島大使は、福田会が率先してシベリア孤児子孫のコミュニティを作り、ポーランドと日本の友好を深めるために活動していることに敬意を表しました。

日本ポーランド友好議員連盟 仁木博文議員ご挨拶

ヤン・ジエジチッチャク首相府副大臣による、マテウシュ・モラヴィエツキ首相からのメッセージの朗読

ポーランド開発銀行 ベアタ・ダシンスカ=ムジチュカ総裁のご挨拶

日本ポーランド友好議員連盟 中曽根 弘文会長からの祝辞のご紹介

祝辞の代読は、社会福祉法人福田会ポーランド支部代表の吉田祐美が行いました。

日本赤十字社 清家篤社長からの祝辞のご紹介

祝辞の代読は、社会福祉法人福田会ポーランド支部代表の吉田祐美が行いました。

音楽演奏

まずはじめに、日本人尺八奏者、入江陽介による演奏が行われました。

今日は、私が作曲した『Phenomenon of the Earth 』という曲を演奏します。広大な大地、豊かな緑、雄大な自然がテーマです。」

つづいて、和太鼓奏者の坂本龍太郎氏、アンジェリカ・ヴィトコフスカ氏、モニカ・アダシェフスカ氏による和太鼓演奏が行われました。

鏡開き

乾杯・ご歓談

ビュッフェ形式のささやかな軽食と日本の握り寿司が提供されました。

ポーランド語、英語、日本語で、友情と100年前の思い出に満ちた会話が会場全体に響き渡りました。

シベリア孤児の子孫・そのご家族との集合写真が撮影され、ポーランド・日本メディアによるインタビューも行われました。

アニメ作品のご紹介

ポーランド在住の吉田泉監督が制作したアニメ「The Bridge」を、監督自らにご紹介いただきました。
「The Bridge」は、第25回東京短編映画祭でジョージ・ルーカス・グランプリを受賞した作品で、ポーランドと日本の絆を深めた1920年の出来事(シベリア孤児救済の物語)が題材です。

家族を失い、生きるために自立を余儀なくされたシベリアの子どもたちの物語が、10歳の少年の視点から描かれています。

『「桜の咲く国日本」で過ごしたシベリア孤児』プロモーション

シベリア記念博物館館長のヴォイチェフ・シレシンスキ博士、新著を執筆したシルビア・シャレイコ氏が登壇しました。

同書は、シベリア記念博物館のオンラインショップにてお買い求めいただけます。:
https://sklep-sybir.pl/produkt/polskie-dzieci-w-kraju-kwitnacej-wisni-pl-jpn/

20:30 お開き

式典の後、ゲストの皆様はシベリア孤児の家族やポーランド人・日本人関係者との間に新たな友情を築き、帰路につきました。

素晴らしい雰囲気の中、会は幕を閉じました。出席者の皆さま、足をお運びいただき誠にありがとうございました。