ウラジオストクから日本に救出されたシベリア孤児の道のりを辿るシリーズ。第五弾では、帰国したポーランド人の子どもたちが過ごしたポーランド北部の都市、ヴェイへロヴォ(Wejherowo)をご紹介します。
(シリーズの他記事は、こちらよりお読み頂けます)
ポーランド北部、グダンスクから車で走ること約1時間の距離にある工業都市ヴェイへロヴォ。
バルト海からほど近い同地は、夏になるとバケーション客が民泊等・エコツーリズム等を利用して訪れる事でも知られ、近郊には草原の広がるのどかな風景を目にすることが出来ます。
日本から帰国したシベリア孤児たちが過ごした施設は現在も学校として使用されており、館内には当時の様子を表した展示が残されています。
また、1995年の阪神・淡路大震災で被災した子どもたちがポーランドから招待され、同地を訪れた際の写真も残されています。
学校内の展示
2019年11月にはシベリア孤児に関連する記念シンポジウムも開催され、福井県敦賀市人道の港敦賀ムゼウムより西川明徳氏、シベリア孤児関連研究者の松本照男氏及びヴィエスワフ・ タイス教授を初めとする関係者による講演が行われました。
2019年11月の講演会の様子(実際の子どもたちが過ごした敷地内にて)
遠い日本から母国に帰国し、それぞれ次の地へと移る前に時を過ごしたヴェイへロヴォ。
学校内に展示されている写真には、日本から帰国直後の着物を来ている子どもたちも写っています。
普段観光等ではなかなか訪れることのない土地ですが、街中をゆったり散策することで、ポーランドをより近く肌で感じることの出来る場所ではないでしょうか。
ぜひ機会を作って一度訪れてみてください!